というわけで。
あろはさんとこに何度か出てきたので読んだ。いや読んだのはずいぶん前だけど。少し前は YT さんドリブン読書だったのが最近は微妙にあろはさんドリブン。
ええと面白かった。つまりハッカーになりたい、近付きたいなら何をすればいいか…という20歳前後の夢溢れる若者全てが知りたくてしょうがないであろう質問の答えが書いてあった。
それで、肝心のハッカーたちはどんなプログラムを作ったのか? そう、はっきりいって、ときにはプログラムの実行内容はまったくどうでもよかったのだ。ピーター・サムソンは、アラビア数字を即座にローマ数字に変換するプログラムを一晩かけて作ったことがある。
数ヶ月は多種多様なプリント・ルーチンが書かれ、出回っていた。もしも、わざと阿呆のふりをしているとか、あるいは正真正銘の低能、救いのない駄目人間だとでもいうのなら、機械語を十進数に変換するのに百ものコンピュータ命令を書く破目になるかもしれない。だが、いやしくもハッカーの名に値する人間なら百以下で仕上げられるはずだし、最終的には、ベスト・プログラムを選んで、そこかしこで命令を削ってゆく、ルーチンの命令数はおよそ五十というところまできたのだった。
そう! ハッカー達はゴルファーだったんだよ!!! というわけでとりあえずハカーになりたい若人はローマ数字をアラビア数字に変換 とかしてるといいんじゃないかと思います。
まーというわけでネタが無いとか作りたいものが無いとか言わずとりあえずなんか難しい問題解いてりゃいいじゃないという思考は重要だよなーという。仕事で再帰とか書く人少数派だよなたぶん間違いなくという。
なんとなく思い出したのは akr さんのるびまのインタビューのここ
http://jp.rubyist.net/magazine/?0008-Hotlinks-1#l7
ぶっちゃけ夏時間がどうとか面白そうとかこれっぽっちも思えない問題に思えるのですが、
しょうがないし、それにそういう難しいプログラムは好きなので、自分で書いて、でその patch を送って、で何回目かに update した段階で commit 権が来たんだと思います
みたいな感じで書くってのかっこいいなーと思ったんだけどそいうのに近いかもしれません。
まぁそんなのではどうでも良くて真面目に本の感想を書くと、最初はこう上に書いたようなMITハッカー武勇伝みたいな感じで、ただそういう大学っていう象牙の塔みたいな空間だけでやってるのはほげーだよねーということでハードウェアハッカーが活躍して…みたいな流れの途中で面白くなくなったので読み飛ばして、最後なんかプログラムが商業の流れに乗るっていう時代の流れでMITハッカー全滅RMSしょぼーん、しかしRMSはまだ諦めてなかったのであった…! というような流れ。
ハッカー桃源郷みたいなのが無くなっちゃったのは単に時代の流れっていうのも大きいんだろうけど、MITハッカーは外界とのインタラクションを完全軽視して、本当にひたすらハックしてるだけだったのがダメだったよねー、みたいな批判・総括みたいなものも感じられて、なるほどなんかRMSとかって今はその反省をキチンと生かしてるのかもなぁ、とか、そんなことを思った。