Joel on Software

流行ってたのでるびまの読者プレゼントに応募したら当たってしまったので読みました。面白い記事を読ませてもらってかつ本までくれるとはありがとうございますです。

内容は面白かったです。まずマネージャというのはプログラマにとって実に奇妙な隣人なんだな、と。そうとうに違う職種なのにも関わらず、かなり深い連携を要求されるという意味で。

で、そういうことが最初の方に書いてあるので、その視点になってから読むわけですがこの Joel って人は徹頭徹尾マネージャなんじゃないかなと感じました。プログラムも人並以上に書ける、マネージャ。とか思ってたら Matzさんがプログラミングへの愛を感じられない と書いておられて激しく納得したのですが。

で、まぁ私にとってこの本の面白さっていうのは、「私にとって直接ためになる!」っていうよりは、単に、非常に話がうまい人が自分の楽しんでいる仕事について語っているのを聞く楽しさに近いなと感じました。話のうまい自転車修理屋さんに話を聞いて楽しい、みたいな。

でまぁ、聞く話としては面白いんですが、この視点ってのは全然共感できない部分が多いな、と。例えば SimCity の話 とかソースを捨てちゃいけない、とかは、そっちの方がもうかるかもしれないけど全然共感できませんでした。だって楽しくなさそうだもん、と。

あとまぁ、もうけるために必要ならロックインは当然、みたいな思考も共感できないなぁと。全体的に最後の方のストラテジーうんぬんがあまり面白くなかったのはそういうマネージャ思考全開だからかな、と。あと別に .Net 移行プランとか聞いてもつまらんとか。

XP を切るみたいなのとか、 OO 言語が素晴らしいのは GC だ、とか、は割と素直に面白い部分もそれ以上にあったんですけど。まぁひっかかる部分はそれはそれでためになるわけで、要するにためになる本でした。

追記: あー。なんかマクドナルドは一様においしくないって話があったけど、今にして思うとあれはなんだ、なんてことだ。アメリカ人は毎日ハンバーガーとポテトとコーラがうまーな不思議な生き物だと思ってたのに、騙された気分だ…!

それはともかく結論としてはやはり自分が読むというより上司に読ませたい、あるいは、 Joel が上司なら良かったのにナー、と夢みるための、本なんじゃないかな。

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