20%ルールについて

20%ルールという仕組みの雑談になって色々考えていたことを思い出しました。

僕はこう、20%ルールがあまり好きじゃない。まず、時間が細切れになって効率が悪い問題というのがある。「20%ルールのおかげでイノベーティブなプロダクトが生まれた」というのは、イノベーティブなアイデアにも関わらず100%の時間をそこに費やすことができなかった、ということなんじゃないか、と思ってしまう。1ヶ月で実現できたはずのアイデアに、単純計算で5ヶ月かかるわけで

ここで、僕の好きじゃないスタイルの20%ルールは、金曜日は20%、他はメインのプロジェクト、というスタイルのやつに限定している

好きなスタイルとして、 http://shinh.hatenablog.com/entry/2016/03/11/142748 に書いた「半年メインプロジェクトに集中してた僕ですが、なんかやってみたいことができました、1ヶ月時間これに集中する時間を下さい、うまくいかなかったら捨てます」てやつ。集中できるのが良いし、1週間に1日スタイルより、失敗した時に捨てやすいというのも良いように思う

次に最初のやつより嫌いなやつとして、自分磨きやおよそ会社に関係ないことに20%を使うやつ。これはなんか、僕から見ると、スプラトゥーンやってるのと区別が全く無い。使わないと損な勢いになって、不公平感さえでかねないように思う。これを認めるのであれば、単純に、福利厚生として週休3日、とする覚悟がほしい

もう一個好きなスタイルとして、言い訳としての20%というか、5%ルールとでもいうか。今直近の仕事では必要ないけど、長期的に見たら役に立ちそうな知識を仕入れるとか、便利スクリプトを整備するとか、 zshrc を充実させるとか、なんか、そういう全然イノベーティブじゃないやつ。会社でこれをやりましょう、みたいなタスクがある時に、そういうことを突然やりたくなる時があって、そういうことに時間を使うのはちょっと気がひけるのだけど、「まあ20%てことで」みたいに適当に言い訳できるのは良い

ここまでは前職の話

今だと、エンジニアが10000人とかいないので、必然として、一人あたりが関わるプロジェクトの数が増える。そうなると、「このプロジェクトは重要だが、1人アロケーションするのですら多い」みたいなプロジェクトが出てくるんだなぁ、ということに気付く。そうなってくると、0.2人をアサインできる、金曜日は20%ルール、という、最初に否定したスタイルの20%すらアリかもしれないなあ……とか思えてくる。ただ、金曜日は○○、というスタイルは僕には効率が悪いように思うので、1週間ごとにどっちかに倒す、みたいなのを試してみることにしてみました。

20%のことだけでもそうだけど、前職で正しいとされていたことが、当たり前のことなんだろうけど、違う規模違う文化の会社で適用してうまくいくとは限らず、もちろん逆もあるなあと思います。色んなことについて、違いに思いを馳せながら、ケースバイケースな感じで最適なありかたはどうなんだろうなぁ……とか考えるのは結構面白いな、と思います。

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